県境での出会い(21日目・13日午後から/兵庫)

長濱良起

2009年05月16日 01:57

友人の叔母さん宅のある兵庫県赤穂市を目指します。

赤穂市は赤穂浪士のあの赤穂で、岡山との県境の街です。

最適な道を岡山の永野さんに教えてもらったのにも関わらず、多少の迷子になり不安になりながらもどうにかこうにか進んでいきます。

大きな国道をひたすら走っているルートだったら、走っていれば着く事は分かるのでいいのですが、県道とかを何種類も使うとなると、当たってるのかなコレ?みたいになって、コンビニの地図での位置確認や標識に気をつけたりの頻度が多くなります。


岡山と兵庫の県境付近に差し掛かりました。
分かりやすいのは、多くのケース見られるのですが、県境や市町村境というのは尾根線に沿って引かれてるというパターンが多く、したがって峠のてっぺんを越えると行政区分も変わります。

峠もそれなりに登って、疲れて自転車を押して歩いている所へ、背後から「チリンチリン」と音が鳴ります。

自転車に乗ったおじさんが「サイクリングですか?」と声を掛けてくれました。
軽く話しをして、「峠まだ続きますかねー?」と聞くと、
「もう目の前に見える坂で終わりや!あっこから兵庫!」


よっしゃー!!!


「おじさん!実は自分沖縄からずっと旅してるんですけど、記念に一緒に兵庫まで入ってもらっていいですか!?」

動画はコチラ!とてもノリノリ!




おじさんのお名前は萩原さんと言います。鉄工所の専務で、毎日自転車で通勤しています。
車も乗るんだけど、自転車が好きで自転車です。
実は萩原さん、外国にも自転車の旅をした事があるし、四国の御遍路さんも現在進行中だったりするアクティブな方です。


「私も赤穂市なんで、案内します~」
と、萩原さんが先導してくれて、一緒に峠を下る事になりました。






-15分後-
















そして萩原さんの自転車仲間、千崎さんも合流。










なななななんと!!
意気投合し、焼肉をご馳走してもらいました!!


「羨ましいなぁ~」
「旅する事はええ事や」
と、3人でワイワイやりながら、普段飲めないビールも今日は結構飲みます。


「今日はどこに泊まるの?」
「今日は原さんっていう方のお宅(友人の叔母さん宅)に泊めてもらうんですよ~」
「あ~そうですか、どこの原さん」
「分かりますかね~、ハラテック(原さんの会社)ってトコの原さんなんですけど~」
「えっ!!ハラテックさんトコの!?知っとる知っとる!!同業者さんや!



なんとまた、あれよあれよと案内してもらいました。最初っから最後まで案内してもらいました。


自転車で3~4分、原さん宅に到着です!!

原家のお父さん、お母さんと3人で萩原さんにお礼を言って別れ、沖縄から兵庫まで自転車で来た、冷静に考えると無茶な事をしている青年は厚くもてなされました。

お父さんは一見ワイルドで重厚な雰囲気ですが、話すとよく笑ってくれて、博識で面白い方です。
お母さんは明るくて優しく、そこにいるだけでパッと場が明るくなります。

夜も遅くに来てしまったのに、このご馳走の数々!!長濱良起は、ここに来て久しぶりに果物を食べました。

今までの旅の話をすると、特にお母さんはとても喜んでくれて、
「人生やり直せるんだったらやってみたい」
「話聞いてて擬似体験しか出来ないけど旅してるみたいで面白い」
って言ってくれます。

こっちも話したくて話すので、溜まりに溜まった話を話せて、しかも喜んでくれて、嬉しかった。

それにしてもお家の大きさ、設備、こっちが恥ずかしくなる程の立派な家です。
便器のフタが勝手に開いた時には、思わず「うわっ!」と声が出ました。

お風呂に入って、お風呂上がり用の烏龍茶がご用意されているこの心遣いに痛く感動したこの私は、贅沢にも大きなベッドで就寝です。
ふかふか布団。

今日は起きてから寝るまでが心温かい日でした。
ありがとうございます。おやすみなさい。







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