浜松市でTさんと(52日目・13日付け/静岡)

長濱良起

2009年06月15日 13:12

久々の野宿は虫刺されに見舞われ、しかもまさかの4時半には明るくなっていたので、そんなには眠れませんでした。

そんなには眠れませんでしたという事は、そこそこは眠れました。

しかし、頼るトコも無いストイックな期間が向こう4~5日も続くと考えると、だんだん憂鬱になりますが、東京まであと1週間はかからない事を考えるとモチベーションは復活します。

途中、岡崎市の道の脇に休憩所みたいなものがありました。

屋根とベンチ。

ここには何人かの自転車の旅人が自分の足跡を残すためか落書きないしメモ的なものがありました。
僕もこの場所に癒された人間の一人です。これからもたくさんの人を癒すのでしょう。

その中の1つ。



しかし風呂に入ってないまま走ったり寝たりしているので、だんだん気持ち悪くなってきます。
民家の道端に出ているおばさんに、
「スイマセーン、お風呂入れる所ってこの辺にありますか?」
と聞きます。
おばさん家で入ってきなよ、という回答の可能性を5%ぐらい感じる自分の腹黒さに気付きながら会話していると、
「ん~、戻ればあるよ。タダ券あるからあげようか?」
との優しいお言葉。丁寧に道を教えてくれました。
でもさすがに戻るのははばかられるため、おばさんの優しさを吸収して前へ進む事にしました。


そうやって前に進んでいたら、ラスト3都県の静岡へ!!
(静岡に入る瞬間を動画に撮ったつもりが2秒で終わってました。残念)



やっと来たぜー!!

ラスト3からは何か響きが違います。

今日は浜松市で予定があるので、時間にゆとりがあります。
ベンチみたいなトコで休憩してるとフワフワして来て、そのまま寝てしまいました。
こんなのもいいなと思いました。

僕は、時間に自由な人生を送りたい。でも「仕事」という活動もしたい。世の中に何かを生み出していきたい。

だから、
「いかにやりたい事をやって、いかに何かを生み出し、いかにして家族を養う力を得るか」
という、当たり前っちゃあ当たり前のテーマを考えて、ものにしなくてはいけません。

あ、そうそう、家庭が欲しいんです、やっぱりそこは。




話は逸れましたが、浜松市ではとりあえず予備チューブを購入して、それによって同時に安心感も購入出来ました。

浜松はバイクや楽器のビッグネームの本社ないし工場がたくさんあります。
ので、労働力を補うため一時期誘致したのがきっかけでブラジルの人がたくさんいます。沖縄でいうと、北谷にいるアメリカ人の率ぐらいたくさんいます。ブラジル人向けのお店もいっぱいです。
しかし昨今の不景気で目に見えてブラジル人の数が減ったと聞きました。

浜松出身で今は沖縄在住の友人に電話をしながらマックでケータイの充電をします。
ケータイの充電はなかなか大事です。ケータイが無くてもOKな日は別に大丈夫なのですが、誰かと連絡を取り合わないといけない日は結構優先課題です。


さあ、今日わざわざ浜松にいるのはTさんと会うからです。
訳あって素性は明かせませんが、別に悪の秘密結社とかそんなんでは全くありません。

30歳前後の男性、とだけ言っておきます。

とある縁で知り合った方で、「旅」「ジャーナリズム」この2つのキーワードで色々な話が聞けました。
特に印象に残った話を1つだけ。

Tさんが21歳の誕生日を迎えた時、たまたまタリバンの統治する地域にいたそうです。
タリバンの人らは、Tさんが誕生日という事を知ると、ライフルを21発撃って誕生日をお祝いしてくれたそう。
でもその何年か後に戦争が始まってしまいました。

「日本に入ってくる情報はものすごい偏ってる。人対人って部分ではどっちも一緒なのに、戦争始まっちゃうんだからね」とTさん。大いに考えさせられました。

忙しい方なのでいつになるのかは分かりませんが、沖縄でも静岡でもどこでもいいから再び会いたいなぁって思います。



さて、今日は公園で野宿です。

…と言いたい所ですが蚊が多くて無理です。痒いです。そのため寝袋を頭から被ろうとすると暑くてたまりません。しかも暗くて見えないので感触だけですが、なめくじもいるのでここは諦めて、少し移動して市民公園の巨大な駐車場の隅っこで寝る事にしました。



アスファルトはひんやりして気持ちがいいです。










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