孤児院を出て、首都へ(474日目・9日付け/ウガンダ)

長濱良起

2010年08月18日 16:53



今日で3週間もお世話になった孤児院兼学校「NEWTOPIA」を去ります。

最初は10日から2週間ぐらいしかいないはずでした。朝も基本的に5時半起きだし、肉体労働も多い。たった6リットルの水で風呂に入り、食事も日本と比べたらだいぶ質素です。

こういう表面だけの話をしたら、むしろマイナスな事なんて書ける分はどんどん書けます。

しかし僕は、もうすでに予約していたインド行きのフライトを延期してまで、ここNEWTOPIAに当初の予定の2倍も滞在していました。


今回、僕は人生で初めてこのような長期の「ボランティア」を経験させてもらいました。

結局言えるのは、人のために動くということは跳ね返って自分のためになる、という事でした。別にキレイなことを言おうとしている訳ではありません。むしろ僕はキレイな事をいうのを恥ずかしがる側の人間です。だから、本当にそう思っています。

お別れの朝。



子どもたちだけではなく、同年代の仲間が出来たのも嬉しかった。
僕が出る時に、同い年のチャールズ先生や17歳のダニエルが、僕が訊く前にメールアドレスを聞いてきてくれたのが嬉しかったです。

もちろん、共に試行錯誤しながら頑張った日本人ボランティアのみんなも支えになってくれました。
写真は屋根を直すワク君。彼とはアフリカを一緒に旅してきましたが、ここでお別れ。彼の地元の神奈川で再会予定です。ありがとう!


そして「おっさん」とシルビアさん夫妻。日本人でありながら、本気でウガンダ・アフリカの事を考えた1人の男性と、それを支える妻です。この2人に出会えたことは僕の中でかなりプラスになりました。ありがとうございました。



教育に力を入れる、という事は、自分たちの世代のそのまた次の世代のために力を託した、1つの愛の姿だと感じます。

今回最後までする事が出来なかった「やり残した事リスト」を、他の2人のボランティア仲間、ワク君とありさちゃんに託して、僕はこの日の午前中、首都カンパラへと向かうのでした。





カンパラは非常に忙しい。
人々が忙しいという訳ではなくて、街自体が忙しい、騒がしい。人が多い。

今までの都市の中で、人口が過密すぎて歩けない街ナンバーワンかもしれません。
中心部を歩くのが億劫になります。市場に行けばもう僕にはダメダメです。

約3週間ぶりに歩くそんなカンパラの街にしばしうろたえながら、目指す先は1つの宿です。ここに、数日前にNEWTOPIAの去ったボランティア仲間がいるというので、僕もそこで部屋を取る事にしました。

でも、場所が分かりません。だいたいの場所は知っていますので、とりあえずその辺までは行って、そこからは聞き込み捜査するしかありません。

露店のエロ新聞は3週間前と置かれているラインナップが変わってないなー、などと思いながら、僕は1人のおじさんに道を聞きました。「アトランタホテル知ってますか?」と聞くと、彼はその道のりを知っていてくれて、「この道を真っすぐ行けば左手にあるよ」と教えてくれました。
彼が薦めるには「歩いてでも行けるけどバイクタクシー使ったほうがいいと思う」との事。「歩いてでも行けるんなら色々見ながら歩いて行きます」という事で、僕は歩き始めました。


そしたら、2分で着きました。なんでおじさんは「バイク使え」と言ったのでしょうか。今の所カンパラ最大の謎です。


宿に着くと、数日前までNEWTOPIAで一緒だった日本人ボランティアの仲間4人と合流できました。互いに笑顔で再会です。


宿のトイレを見て改めて思ったのですが、トイレの事を言う時に「洋式トイレ」「和式トイレ」と言ったりしますが、僕はその分類にとりあえずわざわざ異を唱えたい。「欧米式」と「残りほぼ全部」って感じです。
「座る式」「かがむ式」ぐらいの名称でちょうど良いんじゃないかと思います。


日本にいた頃は、そのいわゆる和式トイレを敬遠しがちだったのですが(和式という理由で使わなかった事も多々あった)、今では慣れてしまって、逆にそっちの方が便器と接触しない分公衆の場ではいいのかな、などと思っています。



とりあえず、今日からカンパラです。

  

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