-前回までのあらすじ-
長濱の友人ゆうじ。彼は1年ほど前にタイでノートパソコンを盗まれたが、タイ警察のおかげで奇跡的にパソコンが見つかった。ではそれを代わりに取りに行こうと現地へ向かう長濱。
ゆうじいわく「タイの友人が保管してくれている」との事だったが、実際はタイの友人が保管してくれているわけではなく、質屋が保管しているということ。
それは、パソコンを盗んだ犯人が例のパソコンを質屋に入れてしまった結果、今のところ誰も引き換え代金を払えずに未だに質屋の金庫で安らかに眠っているという都市伝説である。
詳しくは前回の記事を参照下さい。
「朝ごはんだよ」の声で起きる。なんて良い起き方なのだろう。
しかもタイ人の家庭で家庭料理を食べるのは、考えてみれば初めての事なのでワクワクもんです。
ご飯をよそってくれるウィットさん。炊飯器という超スーパーマシーンはほぼアジアでしか見ないスーパーマシーンです。
今日のテーマはもうこれで決まりでしょう。
「濱砂裕治氏の歴史を追う」
これでしょう。
前回の記事に詳しく書いてあるのですが、改めて説明入れますと、僕とは逆周りで世界一周の旅を始めた濱砂裕治(以下、ゆうじ)は、以前、このウィットさん宅に長らく滞在していた事があるのだそう。それで、ゆうじからタイの話をちょくちょく聞いていた僕は、彼の歴史を追うかのようにゆかりのある土地を見ていこうと思った訳です。
だし、話を聞いていると彼はかなり好かれている。別れ際はまるでウルルン滞在記のように涙のお別れだったようです。
ウィットさんもウィットさんでよく外国からの旅行者を泊めているそう。最近までドイツの人がいたと聞きました。
まず、ゆうじ氏が「タイでお坊さんをしていた」というので、ではその修行していたお寺でも行って、
彼の旧友に会い「ゆうじは今ヨーロッパを旅していて元気にやってるみたいだよ」と伝えてきましょう。
昨日に引き続き、ウィットさんのバイクでGOGOです。
寺に着きました。
カッコよすぎるっしょ!!!
いくらなんでも建物が青空に映えすぎています。しかも両サイドのシーサーみたいなヤツというか、なんか兵士の像みたいなヤツが抜群の存在感をもってここに立っております。
中に入ると、お坊さんがたくさんいます。主に若い修行僧がいるという感じです。外国人(タイ以外)の修行僧も多く、僕らはバングラディッシュ出身だという3人に会いました。
左からソモトス、ビッコロッブ、リントゥ。各お坊さん。
真ん中のガッチリしたビッコロッブ君、いや、ここはタイ。お坊さんには敬意を払う国ですのでブッコロッブ氏と呼びましょう。氏はゆうじの事を知っていました。あとの2人はゆうじが出て行ってからここに来たので分かりません。
僕がゆうじの友人だというと喜んでくれました。
なかなかこういうポストマン的な旅をするのもいいなぁと思います。そうだ、もしも今度こういった旅をする時には、誰かの代わりに何かをどんどんつないでいくような旅もいいでしょう。
街の中心部に行ってきます。
市場とかに行くとちょいちょい未知の果物とかと遭遇するので楽しいです。
沖縄のおばぁみたいな人が売っている
これは「ロンコン」という果物。甘酸っぱいのがその味の特徴ですが、何よりもいいのは食感。中途半端な弾力が気持ちよくて食べてしまいます。
あと、魚屋さんにカエルが売っていた。
ガンガン内蔵開いてるのにまだ生きてるカエルさんもいました。ジャンル的には魚屋に置かれるものってくくりなんだなぁと思いました。
ここナコンパトンには、世界最大級の仏教塔があります。歴史も古く、ウィットさんがいうには1000年以上の歴史があるといいます。まぁ、半分はここに行くために街まで出てきたようなものです。連れていってくれました。
なかなか伝わっていませんが、結構デカい。
ここでベンチに座りながら、さっきのロンコンを大量に食べつくすという大記録に挑戦していました。しかしさっきのロンコン、1つ難点を挙げるとしたら食べ終わった後に手がベタベタする。沖縄風にいうと「ムチャムチャする」。なのでトイレに行って手を洗ってこなければなりません。
トイレのサイン。
ブッダが思いっきりションベンをしています。しかもち○こまで見えてる。不謹慎じゃないの!?と思いますが、こんな大きなお寺というか塔にあるトイレがこんなんですから、きっと大丈夫なんでしょう。
今日のテーマは「濱砂裕治氏の歴史を追う」とか書きましたが、考えたら最初の寺ぐらいしか歴史を追えていません。そうだそうだ。そのゆうじのパソコンとやらが厳重に保管されている質屋を見学してこよう。
ウィットさん「近い近い!!」
それでは行きましょう。質屋です、どうぞ。
ここにゆうじのパソコンがあるが、僕含め誰もお金を払えなかった。なので今度ゆうじとでもここに帰ってこようと思う。いい機会だし。
質屋の看板には「easy money!」と書いてありました。
きっとパソコンを盗んだ犯人は、「お!イージーマニー!!」って思って質屋にパソコンを入れたら逮捕されたのでしょう。
しかし今回いろんな所を回りましたが、まさにタイでのゆうじの歴史をおそらく一番知るのがウィットさんなんでしょう。歴史を追うとかどうこうより、ここにウィットさんがいて僕が現に会っている時点でかなり歴史を追えてはいると思います。実際いろんな話を聞けましたし。
最後に、そんなウィットさんから濱砂裕治氏へのビデオレターをお届けしましょう。
だいたいこんな感じ。
「ハイ!ゆうじ!元気?今どこで何してるの?また超会いたいです。
えーと、オレしょっちゅうメールとか送ってみてるんだけど、何が起こったんだメーン!?(笑)
とりあえず、もう一回会いたいです!どっちみちゆうじ、パソコン取りにまたここ来ないといけんよー!OKOK,日本戻る前にまたこっち来いよ!じゃあ、近いうちに!」
僕はそのままウィットさんとご飯を食べて、ゆうじと一緒にまた戻ってきますと再会を誓い、バンコク行きのミニバスに乗り込むのでした。楽しかったです。お世話になりました。ありがとうございました。
夜からはちょっと、またバンコクのみんなとバンドをしてきます。